ひきこもりというと若い世代が多いと思われていましたが、実は中高年にも広がっていたようです。
3月29日に内閣府が発表した全国調査によりますと、40〜64歳までの中高年で半年以上おもに自宅で過ごすひきこもり状態の人が、
61万3000人にのぼることが分かりました。
ということで今回は、
・「中高年の引きこもり」定義は?
・中高年の引きこもりの実態は?
・中高年の引きこもりの原因は?
などについてまとめていきます。
中高年の引きこもり、定義は?
内閣府の”ひきこもり”定義によりますと
- 自分の部屋や家からほとんど出ない
- 普段は家にいるが、趣味の用事の時だけ外出・近所のコンビニなどには出かける
などが該当してきます。
こうした状態が6か月継続すると”ひきこもり”となってくるようです。
ただ仕事をしている人、身体的病気で上記の状態の人は除きます。
中高年の引きこもり、実態は?
3月29日、内閣府が発表した
「生活状況に関する調査」では、
ひきこもり状態の人
全国40歳〜64歳では、
61万3000人いることが分かりました。
ちなみに2015年、15歳〜39歳を対象とした調査では、
54万1000人いることが分かりっています。
中高年の方が多いですね。
単純には比べられませんが、若い世代だけの問題ではなさそうです。
- 調査期間は2018年12月7日〜12月24日
- 調査対象は40歳〜64歳までの全国5000人と同居する成人(親や配偶者など)
- ひきこもり男女比:男性76.6%、女性23.4%
- 年齢の内訳:40代38%、50代36%、60代26%
- 生計は?:本人29.8%、父21.3%、母12.8%、配偶者17.0%、他
となっており34.1%の方が両親が生計を立てているということです。
40代〜60代の方の両親ということですからね。
中高年の引きこもり原因は?
ひきこもりの中高年は4分の3が男性で、そのきっかけは
「退職」「人間関係」「病気」(多いものから順に)
が続きます。
ひきこもりのきっかけ
1:退職したこと36.2%
2:人間関係がうまくいかず21.3%
2:病気21.3%
4:職場になじめず19.1%
5:就活がうまくいかず6.4%
ひきこもりの期間
3年以内:27.7%
3〜5年:21.3%
5〜10年:14.9%
10年以上:17%
20年以上:12.7%
30年以上:6.4%
となっており5年以上ひきこもりの方が5割以上にのぼるんですね。
ひとり暮らしのひきこもりというよりも、両親と暮らしているひきこもりの男性が多いという印象です。
ひきこもりは想像していた以上に多く、若者だけの現象ではなく中高年まで広がっているということが分かりました。
内閣府の調査を受けて根元厚労相は、
「80歳代の高齢者の親とひきこもり状態の50代単身・無職の子が同居している”8050問題”が指摘されるなど、新たな社会問題として認識」
数年前から使われていた問題ですが、このまま高齢化社会が続けば、9060問題になっていく可能性もあり、
対策が必要となりそうです。
ということで「中高年の引きこもり原因は?定義や実態は?調査結果が深刻」についてでした。