大相撲の土俵上は、女人禁制となっている問題です。
4月4日に行われた大相撲の巡業で、土俵の上で挨拶をしていた市長が倒れてしまいました。
その市長を助けるために、女性が土俵に上がり心臓マッサージをしたのですが、そのときのアナウンスが話題になっていますね。
救助している女性に向かって、
「女性の方は土俵から降りてください」を数回繰り返していました。
ですが人命救助が必要な場面では、明らかに不適切だと指摘の声もあります。
そんな大相撲の土俵はいつから女性禁止となっているのでしょうか。そして理由は?
また、市長がタンカで運ばれた後に、塩が大量にまかれたとも話題になっていますが、塩をまく意味はなんでしょうか?
調べてみようと思います。
土俵の女性禁止はいつから?理由は?
相撲協会は、一部の観客から「なぜ女性が土俵に上がっているんだ」と指摘があり、とっさに「女性は土俵から降りてください」とアナウンスしてしまったそうですが、
緊急事態に備えたマニュアルもできていなかったのでしょうか。
非常識な対応と思えてしまいます。
関連記事:大相撲巡業で舞鶴市長を救助した女性に土俵から降りて!人命軽視では?
ところで、大相撲の土俵は女性禁止とされているわけですが、いつから決まっていたのでしょうか。
大相撲の慣例には、
『古くから「女人禁制」として、女性が土俵に上がることを禁じる』
と言うものがあります。
では、なぜ土俵に女性禁止なのでしょうか。
『大相撲は、神事に基づき、女性は土俵に上げない伝統がある』
と言うことなんです。
相撲はそもそも豊作を願う儀式として古くから行われてきました。
一説によると、
「豊作の神とされてる女神を喜ばせるために、力士が競い合うんだそうです。
なので、女性が土俵に上がることで、女神が嫉妬し怒ると言う説から、女人禁制あるのではないか」
と言う説があります。
これだけでなく、いろんな理由があるようで、しっかりとした文書には残っていないとのこと。
相撲協会は伝統だからと言って守ってきたみたいですが、いつからなのかや理由はハッキリしないみたいですね。
でも、説がしっかりしてないのなら、もう女人禁制なんてやめてしまえばいいのにと思ってしまいますが。
大相撲の神事として?
神事というところで見ていきますと、
大相撲の場所前には、必ず、土俵祭が行われます。
場所中の安全と興行の成功、国家の安泰、五穀豊穣を祈念して、
土俵の中央には、塩や昆布、するめ、勝栗、洗米、かやの実などの縁起物が沈められています。
女人禁制は、大相撲の土俵のみということで、
本場所の土俵、巡業の土俵、相撲部屋の土俵にも設けられています。
女将さんでも土俵には入れないとのこと。
大相撲の観戦も女人禁制だった?
大相撲の観戦も女人禁制だったことがありました。
江戸時代には、女性が大相撲を観戦できるのは、千秋楽のみだったそうです。
当時の川柳には、
『女には 見せぬ諸国の いい男』
といった川柳も残されているということなんです。
しかし1872年(明治5年)に、不人気に苦しんだ当時の相撲協会が打開策として、女性の相撲観戦を解禁しました。
経営が苦しくなったから女性にも解禁したなんて!ここにきて急に志が低くなりましたw
この程度で変える伝統ならやはり変えても良さそうですが。
こうやってみるとちょっと大相撲協会は勝手ですね…。
大相撲で塩をまく理由は?
大相撲巡業で、女性が救助するために、土俵に上がったから大量の塩をまいたのか!と一部では話題になっていたのですが、
土俵に塩をまくのはそのような理由ではありません。
大相撲では力士が土俵に上がり相撲を取る前にも塩をまいてますし、一緒の問題ではないということなんですね。
また、土俵上で力士がケガをしたり卒倒したりした直後には必ず清めの塩を撒きます。
なので、人が倒れたから塩をまいたのであって、女性が土俵に入ったから塩をまいたわけでありません。
汚れたわけではなく、リセットしようとしたわけなのです。
ということで、大相撲の土俵では女性禁止がいつから?理由は?などについて調べてきました。確かに理由がハッキリしなかったので、なんだか微妙でした。
伝統とはなんなのでしょうか。あまり納得のできない理由でしたね。