お札の肖像画の変更理由は?基準や選び方、歴代は?渋沢栄一とは

20年ぶりに紙幣3種類のデザインが刷新へ!

4月9日、政府は数年後をめどに1万円さつなどの紙幣の肖像画を変える準備に入りました。

新しい1万円札の肖像画に「渋沢栄一」、五千円札に「津田梅子」、千円札に「北里柴三郎」を採用する予定です。

ということで今回は、
・お札の肖像画の変更理由は?
・新しいお札の顔はどんな人?
・お札の肖像画の基準や選び方は?
・お札の肖像画の歴史は?

などについてまとめていきます。

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お札の肖像画の変更理由は?

20年ぶりに紙幣の肖像画が変わるということで、変更理由についても見ていきましょう。

日本紙幣は、偽札防止などの観点から約20年ごとにデザインが刷新されています。

今回は前回紙幣が変更された2004年から20年後の2024年をめどに新たなデザインの紙幣を発行するものと見られています。

1万円札を渋沢栄一さん、五千円札を津田梅子さん、千円札を北里柴三郎さんを採用する予定です。

3人が選ばれた理由は、

偽造防止の観点から”なるべく精巧な写真が入手できる者”で、国民に広く知られ、品格のある顔

を選んだということです。

そして500円貨幣も新デザインになり、発行時期は2021年上期をめど。

そして新しいお札の顔はどんな人なのでしょうか。

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新しいお札の顔はどんな人?

1万円札:渋沢栄一

新しい一万円札の肖像画に、日本の資本主義の父と言われる
「渋沢栄一」さん。

・24歳 一橋慶喜(後の15代将軍徳川慶喜)に仕える

・27歳 徳川慶喜の実弟・徳川昭武が出席するパリ万国博覧会に随行し、産業、制度を見聞
→明治政府の招かれ、大蔵省の一員として新しい国づくりに深く関わる

・第一国立銀行(現みずほ銀行)の総監役、頭取となり近代的企業の創立と発展に尽力

・王子製紙、東京ガス、東京海上日動火災保険、帝国ホテル、キリンビール、サッポロビール、東京証券取引所など約500社を設立。
これを財閥にして自分の資産にせずに、社会に貢献するべきだとしてどんどん手放していったそうです。

ちなみに1963年発行の新千円札の肖像の最終候補になりましたが、
偽造防止からヒゲがある伊東博文が優先されたという説もあります。

現在の日本は偽造防止の技術が急速に進んでいるので、ヒゲに頼らなくてもシンプルな紙幣でも可能になったとも言われています。

五千円札:津田梅子

新しい五千円札の肖像画に、日本における女子教育の先駆者として知られる”津田塾大学”の創立者
「津田梅子」さん

・開拓使が募集した女子留学生の1人として岩倉遣外使節団とともに数え8歳で渡米し初等・中等教育を受ける

・女子英学塾(後の津田塾大学)を創立

・英語教育や個性を尊重する教育に努め、女子高等教育の先駆者となる。

千円札:北里柴三郎

そして新しい千円札の肖像画には、近代日本医学の父と言われる
「北里柴三郎」さん

・内務省衛生局に入局後ドイツに留学
病原微生物学研究の第一人者
ローベルト・コッホに師事し留学中に破傷風菌の培養に成功

・第1回ノーベル医学・生理学賞の最終候補の1人。
門下生に野口英世らがいる

とのことです。

お札の肖像画の歴代は?

お札の肖像になった方は、

神功皇后、菅原道真、武内宿禰、和気清麻呂、藤原鎌足
聖徳太子、日本武尊、二宮尊徳、板垣退助、高橋是清、岩倉具視、伊東博文、夏目漱石、新渡戸稲造、福沢諭吉、野口英世、樋口一葉

大黒天

これまで明治から今までの合わせて計17人と大黒天です。

そこに新たな肖像予定となっているのが、
渋沢栄一、津田梅子、北里柴三郎ですね。

1881年(明治14年)になり初めて紙幣に肖像が入ったのが、

神功皇后像→「神功皇后札」
1円券・5円券・10円券の3種類があり同じ肖像画で、値段だけが違っていたようです。

1885年(明治18年)に大黒天像になります。

これは1882年の日本銀行設立後、最初に発行された紙幣
大黒天像→「大黒札」

1888年(明治21年)〜

歴史上の人物の紙幣を順次発行
菅原道真、武内宿禰、和気清麻呂、藤原鎌足

1930年(昭和5年)

「100円券」で聖徳太子が初めて登場します。以降7種類のお札に登場し、最多となります。

デザイン〜彫刻までの全てを日本人の技術者が手掛けた初の”純国産紙幣”

最多起用の理由は、

  1. 日本国内外に数多くの業績を残し、国民から敬愛され知名度が高い
  2. 肖像を描くためのしっかりした材料がある

ことがひとつの条件なんだとか。

お札の肖像の基準、選び方は?

ということでお札になる方の条件というのがあるようです。

「特別な制約はなし」とのことで、おおよその次の理由で選定とのことです。

お札の肖像の選び方は、

  • 日本国民が世界に誇れる人物で教科書に載っているなど
    一般によく知られていること
  • 偽造防止の目的からなるべく精密な写真や絵画を入手できる人物であること

肖像利用の理由は、

  1. 偽造防止
  2. 人々に親近感をもってもらうため

偽造防止

→人間は人の顔を見分けることに慣れているため
 肖像がほんの少しでもずれたりぼやけたりしていると違和感を持ち偽造防止につながる

人々に親近感をもってもらうため

→国で知られている政治家・文化人などを描き、その業績などを再認識して親近感をもってもらうとともに
銀行券(お札)自体についても認識を深めてもらう狙い

もあるとのことですよ。

文学や芸術の人がもっと入っていても良さそうですよね。

ですが、政府はキャッシュレス化を進めようとしているのに、新しい紙幣を普及させるんですね。

紙幣を新しくするだけでなく、もっとキャッシュレス化も進めてほしいものです。

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