2016年に神戸市立中学3年の女子生徒が自ら命を絶った問題です。
教育委員会の担当者がいじめをうかがわせる同級生への聞き取りメモがあったのに、隠蔽していたことが分かりました。
ありえない事実が発覚したわけですが、詳細を調べてみました。
神戸市の中3女子の事件
2016年10月に、神戸市立中学3年の女子生徒が(当時14)が自ら命を絶ちました。
当初学校側は、いじめの内容などを同級生に聴き取ったメモは「存在しない」としていました。
ですが、2018年4月になってこのメモが残っていることが明らかになったとのことです。
かなり時間が経ってから発覚したわけですが、いったいどういう経緯だったのでしょうか。
これまた市の教育委員会が委託した弁護士の調査で分かったとのことです。
弁護士の報告書によると、
メモは女子生徒がなくなってから5日後の2016年10月11日に、教員が生徒6人から聞き取った手書きの記録。
内容は、なくなった生徒へのいじめがあったということ、いじめたとされる生徒の名前が含まれていたメモが学校内に保管されていました。
2017年3月当時の校長は、関係資料の開示を求めた女子生徒側の家族に対して
「メモは存在しない」
と説明しており、女子生徒がなくなった経緯を調べた市の教育委員会の第三者委員会の調査の手続きでもメモを提出していませんでした。
弁護士は関係者からの聞き取りや資料の調査をもとに、
当時の校長が市教委の首席指導主事の指示に従って、事実を伏せたと認定。
首席指導主事はメモが明らかになれば、
「情報開示など事務作業が増える」
と考え、当時の校長に
「メモはない」
と答えるように指示していたというのです。
この行為だけでも大変遺憾ですし、教育者の立場の人間がこのようなことをするなんてありえません。
いじめメモの隠蔽は教育委員会が指示
ですが今回さらに分かったことは、
裁判所にも「いじめメモ」を隠していたということ。
女子中学生の家族の求めに応じて、裁判所が関係書類を証拠として保全する手続きを行った際も、学校を訪れた裁判官に対し、メモの存在を隠していました。
市の教育委員会の担当者は、このときも校長に対し
「腹をくくってください」
といじめメモを隠すように指示していたとのことです。
明らかに隠蔽は誤った対応ですし、非難されるべき内容ですね。
神戸中3事件の真相がひどすぎる!
現在いろんな事件が報道されていますが、この事件もかなり大変な問題です。
そして真相がひどすぎるものでした。
人がなくなっているのに、「事務作業が増える」という理由でいじめメモを隠蔽するなんて。
さらにそれが、教育委員会の人間がするという事実が信じられません。
指示をした市教委の首席指導主事というのもひどいですが、その指示に従った校長や学校の先生もおかしいです。
もはや隠ぺい問題どころではなく、犯罪ではないでしょうか。